中小企業診断士試験

中小企業診断士とは中小企業の経営課題に対応するための診断・助言を行う専門家のことをいい、コンサルタントとしての資格として唯一の国家資格です。中小企業診断士の主な仕事は、中小企業に対する経営アドバイスですが、その他にも行政や金融機関、弁護士や税理士といった専門家への橋渡し的な役割を担っています。中小企業診断士の勉強を通じて得られる知識や能力がビジネススキルとして有効であることから、最近は若いビジネスパーソンだけではなく、大学生等の受験者も増加しています。

販売士と中小企業診断士

販売士と中小企業診断士の勉強範囲には、重複している箇所が多くあります。そのため、中小企業診断士へのステップアップとして販売士を受験される方がいます。

中小企業診断士の試験内容

中小企業診断士試験は、有資格者数を増加させるため、平成18年度(2006年)から、新試験制度にて実施されるようになりました。試験は、1次試験と2次試験になっています。

1次試験内容

試験内容 1次試験は、7科目のマークシート方式になっています。なお、科目合格制が採用されているため、一度に全科目合格しなくてもよくなっています
科目合格制 科目合格制とは、1次試験の合格基準に満たなかった場合であっても、受験科目のうち合格基準を満たしている科目(満点の60%以上)については、「科目合格」として、翌年度及び翌々年度の試験において、免除申請を行うことができます。なお、科目合格は、全科目が合格となった(第1次試験合格)時点で、それまでの科目合格による受験免除の権利はなくなります。

注意:免除については、受験者が免除申請を行う必要があります。

試験科目
  1. 経済学・経済政策
  2. 財務・会計
  3. 企業経営理論
  4. 運営管理
  5. 経営法務
  6. 経営情報システム
  7. 中小企業経営・中小企業政策
合格基準 第1次試験の合格基準は、総点数の60%以上であって、かつ1科目でも満点の 40%未満のないことを基準とし、試験委員会が相当と認めた得点比率としています。
合格率 20%前後
受験日 8月初旬

2次試験内容

試験内容 2次試験は、4科目の筆記試験及び口述試験になっています。なお、平成12年度以降の受験者について、1次試験の合格権利は、翌年度の試験まで有効となっており、それ以降は、再度1次試験から受験しなくてはなりません。
試験科目 筆記試験

  • 組織(人事を含む)を中心とした経営の戦略および管理に関する事例
  • マーケティング流通を中心とした経営の戦略および管理に関する事例
  • 生産技術を中心とした経営の戦略および管理に関する事例
  • 財務会計を中心とした経営の戦略および管理に関する事例

口述試験

個別面談方式(筆記試験で出題された企業の事例に関する質問に対し、口頭で回答する方式)。

合格基準 第2次試験の合格基準は、筆記試験における総点数の60%以上で、かつ 1科目でも満点の40%未満がなく、口述試験における評定が60%以上であることを基準としています。
合格率 20%前後
受験日 筆記試験:10月中旬

口述試験:12月中旬

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