販売士1級(リテールマーケティング1級)の合格率が以前の2倍!

販売士の合格率推移」を見るとわかると思いますが、販売士1級の合格率が以前に比べると高くなっています。第36回(平成21年2月)から販売士の試験制度が改正されて合格しやすくなったとはいえ、私が受験した時に比べると相当合格率が高くなっています。

目次

販売士1級の合格率が高くなった理由(推測も含めて)

販売士1級の合格率が高くなった理由には様々なものがあると思いますが、恐らく次のような事が挙げられます。

  • 試験科目数の減少
  • 試験科目の統一
  • テキストの充実
  • ネット情報の充実
  • 合格率アップは受験者数減少に歯止めをかけるため!?

販売士1級の試験科目数減少による合格率アップ

販売士1級試験は第36回試験から試験科目数が5科目に変更になりました。販売士1級は科目別合格制というものがあって、5科目一度に合格しなくても3年以内に全ての科目に合格すれば販売士1級合格となります。これまでは8科目くらいあって科目合格を活用しても8科目全てに合格するのが難しかったのですが、試験科目が5科目になったことで以前よりも合格しやすくなりました。

販売士1級の試験科目の統一による合格率アップ

第36回以前の販売士1級試験は販売士2級3級とは全く別の科目体系になっていて、販売士1級と2級3級との整合性があまり取れていませんでしたが、平成21年以降は販売士1級の試験科目が2級3級と同じ内容になり、販売士の級同士の繋がりができました。その結果、販売士3級で勉強したことが販売士2級に繋がり、販売士2級で勉強したことが販売士1級で役立つというような流れができ、販売士を3級から受験している人にとって理解しやすくなりました。

販売士1級のテキストの充実による合格率アップ

私が販売士1級受験生の時は販売士1級の問題集は一切なく、さらに参考書といえばキーワード集しかなくて、当時のテキストは販売士ハンドブックと付属の1回分の過去問題のみ…しかもこの販売士ハンドブックが文字ばかりで読み難い…。販売士ハンドブックだけだとなかなか内容理解が進まないので仕方なく自分で問題を作って勉強していました。

試験制度の改正以降、販売士ハンドブックのイラストや写真が増えて以前に比べると読みやすくなっただけではなく、最近では販売士1級問題集が売っていますし、テキスト類が良くなりました。

販売士1級に関するネット情報の充実で合格率アップ

このサイトもそうですが、販売士に関するサイトが増えてきた事もあって、勉強法などを手軽に収集できるようになりました。

販売士1級の合格率アップは受験者数減少に歯止めをかけるため!?

近年、販売士に限らず多くの資格試験で受験者数の減少が目立ってきており、販売士協会でも受験者数減少の対策についてよく議題になっています。これは私の推測ですが、もしかすると販売士1級の受験者数を増やすために合格基準を緩和しているのではないでしょうか。販売士1級には2級3級とは違って記述式問題があるのですが、この記述式問題はキーワードが抜けていると減点されたり合格点を取るのが難しく、これが販売士1級の合格率が低くなる原因の一つになっています。記述式問題があるというだけで受験生から敬遠されるのに、この記述式の採点が厳しければ更に受験者数が減少するのでは…ということで、採点基準を少し緩和したのではないでしょうか。そうでないとこれだけ合格率が上がるのは違和感があります。私が受験した時は記述式で70%以上取らないと合格は難しい!と言われていましたが、この70%以上というのはほぼ内容を理解していてチョットしたキーワードが抜けた場合のみの点数です。販売士ハンドブックを丸暗記していれば100点を取れるかもしれませんが、丸暗記なんて到底できるわけはなく、そうなると目標は70%になるんですよね。マークシートを90%合わせて合計70点以上!というのが当時の目標でした。これは私に限った事ではなくて販売士1級受験生の多くが同じだったと思います。その結果、合格率が10%前後になっていたのだと思います。

それに販売士2級3級はマークシートなので正誤が明確(点数が明確)ですが、販売士1級の記述問題の点数の基準は曖昧ですからね。合格者を増やしたい等といった採点者の意思が入りやすい試験なのは間違いありません。

35回以前の販売士1級の合格率が10%前後で推移していたのに36回以降でこれだけ継続して合格率が上昇しているとなると販売士協会としても販売士1級の合格率を上げたいという意思が透けて見えます。ただ、私は試験の合格率を上げることが受験者数の増加に繋がるのかといえば少し疑問があります。受験生からすると試験が易しいから受験しようと思うのではなく、世間で評価される、仕事で役に立つから受験するのであって、もう少し販売士の社会的なアピールに力を注ぐべきなのでは?と思っています。販売士は小売業などの流通業界で働く人にとって効率的に勉強できる資格なのですが、まだ世間では認知度が高いわけではなくて、「販売士って何を販売するの?」というように言われることもあります。

販売士1級に合格したいなら合格率が高い今がチャンス!

販売士の社会的な知名度はここで書いても仕方なが無いのでもうやめますが、販売士1級の合格率が高いのは最近のトレンドです。先にも書いたように販売士1級には記述式問題があり、これは採点者の意思が入りやすい問題です。つまり、今後、合格率を下げようという流れになったら合格するのが難しくなる可能性があるという事です。販売士1級に合格したい人は合格率が高くなっている時期に受験した方が合格しやすいですよ。

何といっても35回以前は10%前後だった合格率が42回は28.6%ですからね。合格率がなんと2倍超です!

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